はじめに

10月10日から12日にかけて、Vixenが開催した「第8回 星を見せる人になろう~“星のソムリエ”資格認定講座~」へ参加してきました。
会場は、東京都八王子市にある大学セミナーハウスです。以前、多摩地区に住んでいた頃に近くを通ったことはありましたが、何をする施設なのかはよく知りませんでした。
実際に訪れてみると、大学のゼミやセミナー、企業・団体の研修などに使われている宿泊施設でした。今回は2泊3日の合宿形式で、関東を中心に集まった約20人の参加者と、星空案内について学びました。
先日、認定に関するメールが届き、無事に準・星のソムリエとして認定されました。
そして次は、11月7日に長野県小海町で開催される小海スターパーティへ、「協力天文ファン」として参加する予定です。 講座で学んだことを、すぐに大きな観望会で実践できるわけではありませんが、まずは自分ができる範囲で、星や機材、観測の楽しさを伝える側にも回ってみようと思っています。

星空案内人とは何か

「星空案内人(星のソムリエ)」は、観望会や地域のイベントなどで、参加者へ星空の楽しさを伝える人のための資格認定制度です。
星座や天体の名前を一方的に説明するだけではなく、初めて望遠鏡をのぞく方や、空を見上げるきっかけを探している方に対して、どうすれば星空を楽しんでもらえるかを考える役割でもあります。
今回の講座では、星空案内に必要な基礎的な内容に加えて、望遠鏡のセットアップや操作についても、座学と実機を使った研修がありました。
準・星のソムリエの認定では、講義を受講し、レポートを提出します。今回受講した範囲では、1コマあたり長いものでは100分程度の講義がありました。
天文に興味を持っている人であれば、極端に難しいレポート問題ではありません。ただし、1回の講義で扱える範囲は限られています。シラバスを見ながら自分でも調べ、学んだ内容を整理して書く必要がありました。
その先の「星のソムリエ」を目指すには、観望イベントなどへスタッフとして参加し、実地での活動を通じた認定が必要になります。
知識を覚えるだけでなく、実際に人へ伝えられるようになることを目指した仕組みなのだと感じました。
講座の案内はVixenのページに掲載されています。
第8回 星を見せる人になろう~“星のソムリエ”資格認定講座~ | Vixen

「何を見せるか」だけでなく、「どう楽しんでもらうか」

当日は透明度があまり良くなかったものの、空は快晴でした。夜間には実際に外へ出て、星空観測も行いました。
講座で印象に残ったのは、参加者同士で行ったグループワークです。
観望イベントを企画するというテーマで、誰に向けたイベントなのか、どのような天体を見てもらうのか、天候が悪い場合はどうするのか、といったことを考えました。
自分一人で観測や撮影をしていると、「今日は何を撮るか」「どの機材を使うか」といったところへ意識が向きます。
一方で、誰かに星を見てもらう場では、相手が何に興味を持っているか、望遠鏡をのぞく前にどんな説明をすると楽しみやすいか、といったことも大切になります。
参加者の中には、観望会の運営経験がある方、撮影を中心に楽しんでいる方、これから地域で活動してみたい方など、さまざまな人がいました。
同じ「天文が好き」というところから集まっていても、好きになったきっかけや楽しみ方はかなり違います。
星空を案内することは、正しい知識を伝えることでもありますが、相手の興味を聞きながら、一緒に空を楽しむことでもあるのだと思います。

次は小海スターパーティへ

今回は「協力天文ファン」という枠で、地元の方や、これから天文を始めてみたい方の観望をフレンドリーにサポートする予定です。
私は、デジタル寄りの展示も少し持ち込もうと思っています。

  • FC-76DCUを使った撮影セット
  • 現在作成中のINDIGOSkyデバイス
  • ATOMCAM2で記録している夜空動画と、流星候補を確認・蓄積する仕組みを紹介するポスター
  • ChatGPTのComputer Useを使って、天体画像処理ソフトを操作した例を紹介するポスター
    流星観測については、ATOMCAM2で夜空を録画し、動画から見つけた候補を人間が確認して記録に残す仕組みを作っています。

自動検出の結果をそのまま流星として数えるのではなく、候補画像や動画を確認し、流星として確認できたものだけを記録・集計する方式です。
以前、このブログにもまとめました。
AtomCamの夜空動画から、流星候補を観測記録として蓄積するまで
また、天体画像処理については、AIが画像を生成するのではなく、既存のPCソフトを人の代わりに操作し、処理の補助を行う使い方を試しています。
画像処理は、操作手順を覚えること自体に時間がかかることがあります。エラーやログを確認しながら処理を進める部分をAIに補助させることで、人間は「どの画像を使うか」「どの結果がよいか」といった判断に、より集中できるのではないかと考えています。

会場では気軽に声をかけてください

今回は、機材展示や説明を一方的にするよりも、ITイベントなどで見かける「ASK ME ANYTHING」のような形にしてみようと思っています。
星のこと、望遠鏡やカメラのこと、流星観測のこと、天体画像処理やAI活用のことなど、気になったことがあれば何でも聞いてください。
私自身も、講座を受けたばかりで、まだ「星を見せる人」としては勉強中です。
それでも、自分が試してきたことや、失敗しながら作ってきた仕組みを持ち寄れば、誰かが天文を始めるきっかけになるかもしれません。
小海スターパーティの会場で、下のようなポスターを見かけたら、ぜひ気軽に話しかけてください。

おわりに

今回の講座では、天文の知識や望遠鏡の扱いだけでなく、星空を楽しむ人を増やすために何ができるかを考える機会になりました。
自分にとっては、撮影、画像処理、流星観測、PCやAIの活用も、すべて天文を楽しむための道具です。
それぞれの人に合った入口があれば、星空はもっと身近になると思います。
まずは小海で、見に来た方や参加者の方と話をしながら、自分なりの「星を伝える」方法を試してみます。

投稿者 mizunyang

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